皆様、こんにちは。
マレーシアを訪れた際、道行く女性達がとても色鮮やかな衣装を纏っているのを目にした方もいらっしゃるかと思います。今日はその、マレーシアの女性達が身に纏う民族衣装Baju Kurung(バジュ クルン)についてお話をします。
- 【マレーシアの民族衣装バジュ クルンとは】
- 【私がバジュ クルンを好きな理由】
- 【花柄やキラキラと光るラインストーン!気分が上がる華やかなデザイン】
- 【シルエットも色々!トラディショナルなものからモダンスタイルまで】
- 【ヒジャブとの組み合わせや他国ルーツのデザインも楽しめる】
- 【最後に】
【マレーシアの民族衣装バジュ クルンとは】
マレーシアの女性の民族衣装Baju Kurung(バジュ クルン)。Bajuはマレー語で服、Kurungは包むを意味します。
マレーシアの女性、と言ってもマレーシアは多民族が暮らす国。その中でも全人口の約67%を占めているイスラムを信仰するマレー系の女性達が着ることが多い民族衣装をバジュ クルンと呼んでいます。
イスラムの戒律に則った服装をするため、腕や足を隠し、身体のラインもあまりはっきりと見せないスタイルの衣装であり、バジュとかバジュ クルンと総称しています。
どこの国の女性のファッションも流行があるように、マレーシアのバジュ クルンにも流行のスタイルがあったりします。最近の若者やオシャレな女性達の間では、先ほど述べたような「身体のラインもあまりはっきりと見せない」とは対極をいく、Baju Kurung Modern(バジュ クルン モダン)という身体にフィットした綺麗なラインのバジュ クルンも人気だったり。
また、マレーシアの中でも地域ごとの特色もあり、バジュ クルンとひと言で表わすことは難しい、とても奥深い衣装なのです。
【私がバジュ クルンを好きな理由】
マレーシアに行くたびにバジュ クルンを買い求めるようになり、気が付けば40着以上もバジュを持っている私。だんだんとクローゼットは東京で買った服よりもバジュの占める割合が高くなってきました(笑)。もうマレーシア滞在時やマレーシア関連のお出かけの時に限らず、普段着にしてしまおうかと思うくらい、私の暮らしには当たり前にある衣装になってしまっています。
どうしてそんなにバジュ クルンが好きなのかなと考えるけれど、私が好きなものだらけで構成されている衣装だから、という理由に尽きるような。鮮やかなカラーはもちろんのこと、目を引く華やかな花柄とかキラキラ光るラインストーンやビーズとか。身に付けていたら気持ちが上がって、外に出ることが楽しみになる、そんな衣装だからなのかなと感じています。
【花柄やキラキラと光るラインストーン!気分が上がる華やかなデザイン】
せっかくなので、私が所有しているバジュ クルンの一部をご紹介。
これは東海岸Pahang州(パハン州)のKuantan(クアンタン)という町で購入したもの。白地に鮮やかカラーで施された可愛らしい素敵な花柄デザイン。マレーシアの日差しの下で着たら本当に映えるバジュ クルンで、一目ぼれして購入しました。
そしてこれは、Johor州(ジョホール州)の小さな町Batu Pahat(バトゥ パハッ)で出会ったバジュ クルンです。花柄に沿ってたくさんのラインストーンが散りばめられていて、動くたびにキラキラ光ります。
オレンジをベースにサーモンピンクのグラデーションが入った色合いもとても気に入っています。
【シルエットも色々!トラディショナルなものからモダンスタイルまで】
冒頭でも少し触れたように、バジュ クルンと言っても様々な形やシルエットがあり、最近ではウェストやヒップラインが強調されるバジュ クルン モダンというデザインも人気です。ぴったりと着るタイプで身体の線がきれいに出ますので、特に若い女性達には人気で、カラーやデザインもとても華やかなものが多いのも特徴です。
一方で、昔からあるモダンじゃないタイプ(笑)と言ったら語弊がありますが、いわゆる昔から愛され続けているバジュ クロンは、一般的にはバジュ クルン トラディショナルとかトラディショナル、などと呼ばれています。
どんな違いがあるの?と疑問に思う方も多いかと思いますが、特徴として一番わかりやすいのが、腕回りのデザインです。
脇周りがゆったりと作られていて、暑い南国マレーシアでも風を通してくれるデザインになっています。
このトラディショナル タイプはわりと余裕のあるデザインで、若い子なんかは「おばあちゃんの着るバジュ」などと言って笑うこともありますが、ストンと落ちるシルエットとかとても可愛いです。
標準の日本人体型の女性が購入する際は、SかSSにしてみると綺麗に着こなせると思います。Mサイズでも物によってはいけますが、ちょっと大きくてダボっとした雰囲気になりがちなことが多いように感じてます。上記でご紹介したバジュ クルン トラディショナルはSを買ってみましたが、こんな感じのシルエットです。
私は数あるバジュ クルンの中でも、このトラディショナル タイプのシルエットが実は一番好きです。バジュ クルン モダンをオシャレに着こなしたりすることも楽しいのですが、やはりこのトラディショナルのシルエットが一番マレーシアっぽいなあと常々思っています。スカートの裾や袖先がゆったりとしていて、マレーシアの爽やかな風に揺れるそのシルエットがとても素敵だと思っています。
【ヒジャブとの組み合わせや他国ルーツのデザインも楽しめる】
マレーシアの街を歩いて道行く女性達を観察してみると、皆様々なバジュ クルンを身に纏っていて、さらにバジュ クルンに合わせてトゥドゥン(ヒジャブ)も可愛いカラーやデザインをまとっています。
青空の下、色彩豊かな衣装を身に纏うと気持ちも明るくなると感じます。
今回ご紹介したのはほんの入口部分に過ぎず、マレーシアの民族衣装は他にもたくさんあるのです。
例えば、マレーシアにもともと暮らしていた女性と大陸からの移民であった華人男性の結婚により融合したニョニャのルーツの女性が着るBaju Kebaya(バジュ クバヤ)とか、アラブ系をルーツとする上下が一体となったドレスのようなJubba(ジュバ)というバジュもあります。(ジュバとバジュを言い間違えているわけではありません(笑)。)
追求しだすと本当に終わりがなくて、これからもバジュ コレクションが増えていきそうです。
【最後に】
今回は単に私自身の好みの視点から簡単なご紹介になってしまいましたが、本当はもっともっと奥深いマレーシアの民族衣装バジュ クルンの世界。
また別の記事でいくつかに分けて詳しくご紹介をしていきたいと思っていますので、どうぞお楽しみに。