Saya Cinta Malaysia

マレーシアの文化や今昔のマレーシア旅。マレー系夫との国際結婚あれこれ。

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愛情とお金の好循環!マレー系マレーシア人の家族観

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皆様、こんにちは。

 

私の夫ハムザはマレーシア生まれのマレー系マレーシア人。そんなマレー系の夫と国際結婚をしてマレーシアで暮らし始め、文化の違いから起こる面白いハプニングは日常茶飯事なのですが、特に印象的なのが義家族との時間の過ごし方や接し方です。

 

この記事でも、日本人男性と結婚していたら経験しなかったであろう家族行事についてご紹介をしています。

 

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日本で生まれ育ち、親戚付き合いもかなり希薄に生きてきた日本人の私にとっては新鮮かつ、これまでの価値観を引っくり返される出来事ばかり。

 

今回は、旅先でのある出来事で感じたことを綴ってみたいと思います。

 

 

【夫婦二人ラブラブ旅行に大学生甥っ子君が急遽合流!】

 

2020年の年末、私の誕生日祝いも兼ねて我が家はマレー半島を北上したPerak州(ペラ州)のIpoh(イポー)という町を旅しました。マレーシアは長期間に渡って新型ウイルス封じ込めのための移動制限もあったことから国内旅行もとても久しぶりでしたので、私はこの旅行をとても楽しみにしていました!

 

 

そんな楽しみにしていた二泊三日の旅。なんと二日目の午後になってイポーから車で一時間ほどのKuala Kangsar(クアラ カンサー)という町で寮暮らしをしている大学生甥っ子君が合流することになりました。

 

ハムザの家族達は、LINEのようなチャットアプリWhatsAppでグループを作成し、お義母さんを筆頭に、ハムザの姉弟達はもちろんのこと、成人に近い甥っ子姪っ子達も参加しています。

 

総勢40人くらいの巨大グループチャットと化していて、私も過去にほんの一カ月程度だけ参加していたのですが、あまりに毎日チャット数が激しくてついていけず、早々にグループを抜けた経緯があります。やり取りしたい義家族とは個々でメッセージし合えばいいので…。

 

40人もいると毎日何かしらの話題があり、「〇〇に旅行に来た」「子供が学校で怪我した」「今週末実家に帰る」といった感じで、ほとんどは緊急性のないトピックが飛び交い(笑)、そしてそれに皆がちゃんと返事をしあう、という私には感心するしかないチャットのやり取りがそれはそれは密に交わされています…。

 

その家族チャットでハムザが「今日から二人でイポーに旅行」と写真を送ったところ、イポーからほど近い町クアラ カンサーに暮らす甥っ子君が、「近くにいるなら会いたい」と連絡をしてきて合流することになったのです。

 

【家族だから会うのは当たり前。遠慮なんてしないマレーシア人達の家族観】

 

最初に断っておきたいのですが、私はこの甥っ子君がとても好きです。ハムザのニ番目の姉夫婦の長男なのですが、20歳とは思えないほどしっかりしていて、紳士かつ真面目で気配りもでき、大学ではシャリア法(イスラム法)を学んでいる、どこに出しても恥ずかしくない好青年に育っていると常日頃思っています。

 

義家族で会う時もマレー語が苦手な私が孤立しないように何かと気にかけて英語で声をかけてくれたり、ご両親のお手伝いも本当によくやっています。ですので、会えるとなったらもちろん嬉しいのです。

 

がしかし。そうは言ってもですね。夫婦二人で、しかも私達は結婚してようやく二年で新婚と言ってもいいような夫婦です。さらには久しぶりの旅行で、そして私の誕生日旅行ということもハムザは家族チャットで書いています。

 

日本人の多くが持つ家族観の場合だと、「二人の旅行だから邪魔しないであげよう。」と思い、そこに合流することは遠慮する、という感じかなと個人的には思っています。(もちろん、そうではない感覚の日本人の方もいることは承知しています。)

 

でも、ここマレーシアでは違います!親族が近くに来ているとなったら、会おう会おう!旅行は大勢で行った方が楽しいよ。皆でご飯食べよう!となります。

 

甥っ子君とハムザは20歳くらい年が離れていますが、お互いのことをとても好きで話が合うみたいだし、ハムザも甥っ子君の面倒を見たい。そんなお互いの感情ももちろんありますが、それを置いておいても、近くまで親族が来ているのに会わないという方が彼らにとっては不自然なようでした。

 

【家族や親族のために気持ちや時間、お金を惜しまず使うマレーシア人】

 

さて、甥っ子君が合流すると決まったらハムザはホテル予約のアプリを開いてホテル探し。せっかく甥っ子君が来てくれるのだから日帰りではなく泊ってのんびりしたらいいよと言ってまして。

 

年上のハムザがホテルを取ってあげて、甥っ子君はまた大学生ですからもちろん支払いもこちらで。イポー滞在中のお小遣いも渡していました。面倒見が良い叔父さんです。

 

ハムザに限らずこういう行動をマレーシア人から見ることは多く、家族のためならたくさんの気持ちや労力を費やすところは彼らのとても良い所だなと、いつも本当に感心します。

 

【結局私も楽しい時間だった、気遣いもできる甥っ子君との家族旅行】

 

甥っ子君と合流し、その日の夜は一緒にNasi Ayam(ナシ アヤム)を食べに行きました!

 


終始三人で楽しく話し、ハムザがトイレに立った時にも甥っ子君は私に合わせて英語に切り替えて話しかけてくれて。大学で勉強している専攻のことなどを詳しく教えてくれたりして、本当にいい子でした…。

 

せっかくの旅先なので、その後は一緒にマレーシアの民族衣装Baju Kurung(バジュ クルン)がたくさん売られているお店に行き、みんなでショッピング!

 

 

甥っ子君と私は親子ほど年齢が違うにも関わらず、お店では「ナオコさん、これはどう?」と私に似合いそうと思うバジュ クルンを一緒に探してくれたり、あれこれ面倒を見てくれたりしてすごく楽しい時間でした。

 

私は自分が20歳くらいの時は親戚付き合いなんて鬱陶しいとか思って距離を置いていたので、本当に素直でなんていい子なの…と感動しきりでした。

 

最終日もお昼からは一緒に過ごそうとハムザが誘い、イポーの美味しいハラール点心がいただけるお店に行きました。

 

 

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ずっとマラッカの田舎で過ごしてきた甥っ子君なので、ハラールとは言えDim Sam(ディム サム)(飲茶)は初体験!せっかくだからお箸を上手に使ってみたいと、苦戦しつつも頑張ってお箸で食べていてかわいかったです。

 

 

いつもとは違う時間を経験できた甥っ子君ももちろん楽しかったと思いますが、その甥っ子君が笑顔で楽しそうにしている様子を見ていたハムザも、きっと楽しかったのだろうなと。

 

【愛情やお金の好循環が土台にあるマレー系マレーシア人の家族観】

 

私は日本人で日本の典型的な核家族スタイルで育った中で培われた家族観を持っていることもあり、ハムザや義家族達のマレーシアスタイルの家族観を全てすんなり受け入れるということは正直難しいと常々思っているのですが、今回甥っ子君とイポーを一緒に観光してみて、こんな家族との距離感も悪くないなと思ったのも正直な気持ちなのです。

 

マレーシアの義家族達と接していると、相手のために色々してあげることが好きなのはもちろんだけど、当たり前にそれをしている人が多い印象なのです。

 

それが時にはお節介に発展する、もしくは相手がそう捉える、という事態になることもないわけではないですが、それでも多くの場合は笑顔を皆で共有できて、結果孤独感みたいなものから解放されることが、さらに誰かのためにという気持ちを生み出すのかな?と痛感します。

 

家族を大切にし、その時富を持っている人が持っていない人を支える、気持ちが満たされる時間を作り共有する、というのはすごく良いことだなと思ったし、そういう温かい気持ちを惜しみなく与えてもらって育つことは、人格形成の上でもとても重要なことだと感じます。

 

マレー系マレーシア人達のとにかく家族を大切にするこの暮らしや価値観は私の目から見て、子供の頃から大勢の親族からたくさんの愛情や時間、そして可能な限りのお金を費やしてもらうことで育っている価値観なのかなと感じています。

 

たくさんの家族や親族との時間を共有すること、助け合いや支え合うことが当たり前の感覚として備わっていく中で大人になる彼らは、自分が自立をした時には惜しみなく両親や親族に愛情を返していくということも、彼らの行動を見ていると分かります。

 

【最後に】

 

今回、甥っ子君が私達の旅行に合流したことで、一瞬、本当に一瞬ですが「え!」とは思ったものの(それも本当の気持ちです笑)、なかなか日本の家族と会えず少し寂しい気持ちになっていた私は、ずいぶん元気をもらったように思います。

 

私はもうすっかり大人になってしまっていますが、今こうしてマレーシアの義家族達からたくさんの愛情をもらっているのですから、私も彼らに対して少しでも気持ちを返していけるようになりたい、と改めて思った出来事でした。