※2024年のHKK2024開催情報記事を公開しています。ぜひ訪問の際の参考にしていただけたら嬉しいです!
皆様 こんにちは。
今回は、毎年開催されているマレーシアの伝統工芸品やバティックなどの布を中心としたイベント「Hari Kraf Kebangsaan (HKK) 」についてご紹介です。
2023年の開催はすでに終了していますが、毎年開催されているイベントです。ご興味がある方はぜひ、来年以降訪れる際の参考にしてみてください。
- 【「Hari Kraf Kebangsaan 2023 (HKK2023)」とは?】
- 【開催日程と会場および概要】
- 【会場の様子】
- 【各ブース概要と気になったアイテムなど】
- 【食事は三カ所のブースにて】
- 【バティックのワークショップ】
- 【会場を行き交う人たちのバティック姿にも着目!】
- 【最後に】
【「Hari Kraf Kebangsaan 2023 (HKK2023)」とは?】
2023年で19回目を迎える「Hari Kraf Kebangsaan 2023 」、略して「HKK2023」。英語では「National Craft Day」という意味で、マレーシアの、主にマレー系およびボルネオ島の先住民の伝統工芸を紹介するイベントでは一番大きな規模です。
年一度、約二週間に渡って開催され、織物やバティックなどの布製品や洋服、木工品や金属の伝統工芸品などさまざまな工芸品が集結。展示はもちろんのこと購入もできます。
400以上もの出店があると言われているので、会場に一歩足を踏み入れるとそこはもうお買い物魂に火がついてしまう光景。
私は旅で訪れていた頃からわりと毎年訪れ、毎回結構な品数を購入しています。要は、マレーシアのバティックとかマレー系のカルチャー、そしてボルネオ島の工芸品がお好きな方にとってはとても楽しいイベント、ということです。一気に主観、丸出しですみません(笑)。
【開催日程と会場および概要】
- 開催日程:2023年3月1日(水)~3月14日(火) 10:00~22:00(出店ごと多少異なる)
- 会場:Kompleks Kraf Jalan Conlay
- アクセス:MRT/Conlay駅から徒歩3分、MRT・モノレール/Bukit Bintang駅から徒歩15分、モノレール/Raja Chulan駅から徒歩13分
- 駐車場:会場併設および近辺にいくつかあり。会場併設に入れない場合は教えてくれますが、数に限りがあったりある程度歩く必要あり。
- 会場での支払い方法:QR PAY対応店多数。カード決済(Wave)も一部店舗で対応が可能。現金のみな店舗もあるため、多少は現金持参が良いです。
【会場の様子】
入場無料。登録なども必要なく入退場は自由です。敷地内に入るとかわいらしい装飾もあってテンションが上がります!
敷地内は、主に四つのブースに分かれています。この地図のCの赤枠やEについては、分かりやすくするために私が加工したもの。会場地図には「E」という表記はないのでご注意ください。ご紹介のために私が勝手に付け足した(笑)ゾーン名です。
- A:クラフトゾーン カゴバッグやビーズアクセサリなど小物、金属加工の工芸品、家具など
- B:エキシビションゾーン 実演コーナーや各州代表の雑貨店
- C:テキスタイルゾーン マレーシア伝統のバティックやバジュ クルン、洋服など
- D:フードゾーン マレーシア伝統菓子クエの実演コーナーとフードトラック
- E(会場地図に「E」はないのでご注意を!私が勝手に付け足した区分です):CITARASA MALAYSIA(フードゾーン)
- フードコート:AとCの間にある建物Gフロア。マレー系のローカルフードが食べられる。
それぞれのブースの詳しい説明は後ほどしますが、先に注意点を記しておきます。
▶B:エキシビションゾーン
毎日日替わりで、Bのエキシビションゾーンにあるステージなどで参加型から視聴型までさまざまなイベントも開催されています。わが家はハムザが積極的にイベント相互参加スタイルを好むタイプなので、昨年はクイズ大会、そして今年はプレゼントルーレットに参加。どちらも小さいながら景品もいただいています(笑)。
Webサイトにイベントスケジュールが載っていないかと探してみましたが見つからずで…。ご興味がある方は、ぜひ会場にあるこのボードをご確認ください。
▶C:テキスタイルゾーン
会場地図では一番小さな枠になっていますが、実際は私が赤枠で追加した感じで、建物のGフロアにたくさんのお店が広がっています。
▶E:CITARASA MALAYSIA(フードゾーン)
会場地図には特に区分がなく、注釈で「CITARASA MALAYSIA」とだけ記されていますが、このエリアに食べ物と飲み物の屋台が並んでいます。奥まっていて分かりづらいですが、裏庭のような感じで広がっています。
では、会場の様子をひとつずつご紹介します。
【各ブース概要と気になったアイテムなど】
▶B:エキシビションゾーン 良質な小物雑貨を探すならここがおすすめ
先ほどのご紹介の順番とは前後しますが、まずはBのエキシビションゾーンから。
ここはこのイベントの要となるゾーンで、毎日日替わりで行われるイベントや実演コーナーもあります。
織物や木材の彫刻の実演もありました。
こちらで説明を受け、日本語でサインボードへのサインを求められました。
かわいらしいディスプレイもあります。
義実家に帰った気分になりましたので(笑)、マレーシアの田舎の古き良き雰囲気を味わいたい方にはおすすめです。
▷各州ブースは良質な工芸品多数!
ここではマレーシアの各州でブースが用意されていて、主に雑貨を扱うお店が一つずつ代表のような感じで出店しています。
どのお店もなかなか良質でセンスの良い品を置いていて、私はPerak州(ペラ州)のブースでこちらを購入しました。
これはおやつなど少し残ったお皿にかぶせておく蓋、Tudung Saji(トゥドゥン サジ)。
マレーシアの雑貨屋さんでは大きめのこのタイプはよく見るのです。これもかわいいのですが、ちょっと大きくて。小皿にフィットするものがなくずっとハムザと探していましたが、やっと!出会えました。
▷バティック生地のバッグ
そして、この同じゾーンで州のブースとは別で出店しているお店もなかなか良かったです。
バティック生地を使ったすてきなバッグを販売するお店。
サイズもいくつかあり、作りもとてもしっかり。
このブース内で同じような雰囲気のバッグが他のお店にもありましたが、こちらのバッグが一番質が良かったです。
Terengganu州(トレンガヌ州)のバティックで作られたかわいらしいバッグや小物を売るショップも。
▷マレー系男性向けの正装帽ソンコッ
このブログの読者の方で、マレーシアのマレー系男性の正装帽であるSongkok(ソンコッ)をほしい方はまずいないだろうとは思いつつ載せますが…(笑)。このソンコッショップもおすすめです。
バティックを使用したすてきなソンコッ。
黒が一般的なソンコッですが、実は少数ながらも紺色もあるのです。が、なかなか店舗では置いておらずな中、ずーっと紺色を探していたハムザは見つけた瞬間に買っていました。
クオリティも高く良いお買い物でした。
▶A:クラフトゾーン 小さな雑貨から大型家具まで
クラフトゾーン。ここは、マレーシアのマレー半島、そしてボルネオ島のSabah州 (サバ州)、Sarawak州(サラワク州)の伝統工芸品などのお店がたくさん。
▷ビーズアクセサリー
華やかなビーズのアクセサリー。
▷家庭用キッチン雑貨
Hari Raya(ハリ ラヤ)のオープンハウスなど、人を招くことが多いマレーシアの家庭には欠かせないウォーターサーバーもこんなオシャレなものが。
▷イベント定番!カラフルなカゴバッグやバスケット
カラフルでサイズも豊富なカゴバッグ。何店舗か出店しています。
マラッカなどでもよく見るバスケットのカラフルバージョン。
お店の方が編んでいる様子が目の前で見られます。
▷お弁当箱(ティフィン)
柄がとにかくかわいいお弁当箱Tiffin(ティフィン)。オーダー品になるそうですが、サンプルがたくさん展示されていて見ているだけでも楽しいです。
▷家具コーナー
そしてこんな巨大家具も。オーダーも受け付けているし、その場で現品販売もあるみたいでした。
ベッドフレームももちろん売り物。こんなところで店番していたら、子供は昼寝し放題。
物によっては、先にご紹介したBのエキシビションゾーンのお店の方がお値段と見合った良質なものもあるなという印象ですが、このゾーンもお店がたくさん並んでいる分いろいろと見られて楽しいです。体力と記憶力勝負で上手に見てお買い物してください。
▶C:テキスタイルゾーン 布好きな方はここを中心に
このイベント、カゴバッグや小物類も人気ではあるのですが、私個人のお目当てはなんと言ってもBaju Kurung(バジュ クルン)!
このCブース内に入った途端、色とりどりのバジュクルンやバティック、ソンケッが並んでいて、こりゃあ時間かかりますね(笑)。
▷トレンガヌ州&クランタン州のバティック製品
出店が多いエリアは、主にKelantan州(クランタン州)やトレンガヌ州。伝統バティックは、マレー半島ではやはり東海岸エリアが盛んです。
私が大好きなトレンガヌ州独特の柄のバティックで作られたバジュ クルンもたくさん売られていましたし、オーダーメイド用の布も種類豊富。どれも柄がかわいくて見入ってしまいました。
▷良質なバジュ クルンを買いたいならおすすめ
ここで売られているバジュ クルンは、例えば町中でよく見るような安価に大量生産されている商品とは異なります。
どちらかと言うと形はトラディショナルなスタイル、そしてバティック生地を使用したものであるということで、お値段も一着RM200~300あたりが多く、もちろんさらに高額な良質なバジュ クルンも多くそろっています。
とはいえ、上手に探すとお手頃価格のものにも出会えたり、お店の方も熱心に探している方には値引きをしてくれたりすることも。安価なものを何着も買うよりは伝統スタイルもおさえたきちんとしたバジュ クルンが一着ほしい、という方にはとてもおすすめです。
▷マレーシアの伝統バティックが多数
バティックも、いわゆるお土産ショップでよく見る鮮やかな花柄のプリント生地は少なく、慣れていない方は普段はあまり見る機会の少ない柄や生地に「これがマレーシアのバティック?」と感じるかもしれません。
マレーシアのバティックについてもう少し掘り下げて知りたい、という方は良い時間を得られるのではないでしょうか。
▷日常使いできる商品も多数
バジュ クルン以外にも日常使いができそうなパンツやトップス、スカーフなどさまざまな商品がありますので、外国人の方でもお買い物は楽しいかと。メンズ商品も豊富です。
なお、出店数はわずかですがBaju Kebaya(バジュ クバヤ)を扱うお店も数店舗はありましたので、お好きな方はぜひ。少し見た限りですが、かなり質の良いバジュ クバヤが並んでいました。
▷試着室の活用を!
このCゾーン内には共用での試着室があります。お店の人に「試着したい」と言えば案内してくれるか、もしくは場所を言われて自分だけで行くスタイルも。(そのまま持って行かれるとかいう性悪説はないんだな、と思った次第。)
基本的に土足のままでOKです。個人的にはバジュ クルンは試着をおすすめしたいので、着てみたい方はどんどん試着を申し出て使用してください。
▶D:フードゾーン 伝統菓子クエの工程を知りたい方向け
フードゾーンでは簡単な軽食がいただけるほかに、マレーシアの伝統菓子Kuih(クエ)の実演が楽しめます。
普段、実際に作るところを見る機会の少ないお菓子がどんな風に作られているのか、各ブースの前で実際に作っている様子を見られます。
ただしひとつ注意点が。この実演コーナー、きっちり時間が決められてスタートする様子はなくなんとなく始まり、そして特にアピールも説明もなく、いつものお店や家庭でお母さんたちが作っている様子そのままをここに持ってきた、という感じの光景です(笑)。
しっかりとスケジュールを決めて、実演を一からしっかり見たい&説明してほしい!という方には都合が合わなかったり物足りないと感じるかもしれませんが、逆にマレーシアの家庭の雰囲気そのままを楽しめる方にはおすすめしたいです。お店の方たちもとてもフレンドリーでおしゃべりしてくれます(笑)。
【食事は三カ所のブースにて】
休憩や食事ができるところは三カ所あります。
▶Dブース
先述の実演ブースの並びに、少ないながらも軽食やMILO(ミロ)のフードトラックが出ています。
▶E:CITARASA MALAYSIAエリア ※会場地図ではEとは書かれていませんので注意!
奥まったエリアにあるので気付かない方もいますが、オープンエリアに屋台が並んでいます。フードエリアとしては、このエリアが一番イベント感あふれる雰囲気で楽しいかも。
チャークイティオやミーゴレン、ハンバーガーなどのローカルフード、デザートや冷たい飲み物も売られています。
こんなかわいらしい席もあります。混んでいる時は相席で!
個人的なここでのおすすめは、このサラワク州の郷土料理Kolok Mee(コロ ミー)のお店。
とても丁寧に作ってくれて、おいしくいただきました!
▶屋内のフードコート ※地図のレストランマークの辺り
マレー系ローカルフードがいただける食堂的なフードコート。Gフロアにあります。
Nasi Campur(ナシ チャンプル)やNasi Kerabu(ナシ クラブ)、Asam Pedas(アッサム プダス)などがあり、それぞれのお店の前に料理が並んでいます。マレー語が分からなくてもだいたい指差しでOK!お会計も各店舗で行います。
席もたくさんありますし、混んでいても回転が速いのですぐに座れます。
【バティックのワークショップ】
Kompleks Kraf Jalan Conlayには、普段からバティック体験ができるショップがありますが、このイベント開催中もバティック体験は参加できます。
ブースのAとCの間の中庭にあるかわいらしい建物で行われています。
【会場を行き交う人たちのバティック姿にも着目!】
このイベント、テーマはバティックが主となることもあり会場はスタッフさんそして来場者の方皆さん、男女ともにバティックを使用したシャツやバジュ クルンの着用率が極めて高いです。
皆さんカラフルで、そしてすてきなコーディネートをしていてとにかく目移りしっぱなし。
商品もすてきだけど、あの人の着ているものもいいなあと真剣に見入るほど、皆さんとても華やかでした。見ているうちに自分も同じようなデザインを探し始めていたりとか(笑)。そんな楽しみ方もあります!
実は私、2020年にこのイベントに訪れた際にクランタン州からのお店でクランタン バティックを使ったバジュ クルンを買いまして。今回、このイベントに行くのであればやはりバティック素材のバジュ クルンが正装よね!ということで、そのバジュ クルンを着て行ったのです。
そしたらなんと!2020年に私が購入したお店の方が、会場を歩いている私を見つけてくれて声をかけてくれたのです。
私自身はクランタンからの店舗で買ったことまでは覚えていましたが、さすがにお店の名前やスタッフさんまでは忘れていて。でもお店の方は、日本人ムスリマ、そして外国人なのにバジュ クルンを着ている(笑)私のことを覚えていてくれたのです。とても嬉しい出来事でした。
そんな嬉しい出来事もあり、このバジュ クルンを着て行って良かったと思った次第です。そして、年に一度のこのイベントで毎回一着はすてきなバティック素材の良いバジュ クルンを買おう!と心に誓った私です。もちろん今年も買いました、すてきなバティックのバジュ クルンを。
【最後に】
毎年開催している「Hari Kraf Kebangsaan 2023 (HKK2023)」。マレーシアの文化に触れてみたい方、お買い物を楽しんでみたい方はぜひ訪れてみてください。
このイベントは毎年だいたい3月前半あたりで開催されており、開催が近づいてくるとこちらのWebサイトや公式IGアカウントなどに告知がされます。気になる方はぜひ、まめにチェックをしてみてください。
https://www.kraftangan.gov.my/
ただし、イスラムのラマダン月とかぶる時期になると会期の調整があると予想されますのでそこはご注意ください。(※ラマダン月は毎年10日程度ずつ前倒しになっていくカレンダーです。)