🔓漢方薬でひどい肌荒れを克服｜マレーシア中医クリニック体験談とステロイド卒業まで

皆様、こんにちは。

2019年にマレーシアに移住をしてから体全体の肌荒れに悩むことが増え、この数年は継続的な肌荒れでマレーシアそして日本でも何軒かの皮膚科を受診していました。いくつかのクリニックでは貨幣状湿疹や自家感作性皮膚炎と診断されましたがそこで回復にはいたらず、最終的にたどりついたのがマレーシアの中医クリニック／Traditional Chinese Medicine（TCM）です。

今回はその中医クリニックに通ってからの10カ月に渡る漢方薬治療について、そしてそこで薦められたいくつかの小さな生活改善により、手足そして体全体に広がっていたひどい肌荒れがほぼ寛解に至ったこと。その治療により長く手放せなかったステロイド塗薬と抗ヒスタミン薬をほぼ卒業できた経緯と体験談をシェアします。

今現在肌荒れや体調不良に悩む方もいらっしゃるかと思いますが、そんな方たちにこの体験談が届き少しでも回復の手助けになれば嬉しいです。なお、治療の過程で身体面や病歴など踏み込んだ内容に触れることから一部を有料記事とさせていただきます。

当ブログの運営者は専門家ではなく、この記事ではあくまでも自身の体験をご紹介しています。効果や感じ方などには個人差がありますので、必ずご自身でご判断のうえ専門機関を受診してください。

【マレーシア移住後に肌荒れが悪化した理由とは？】

私はもともと軽い金属アレルギーとフルーツ全般アレルギー、そして花粉症が持病で子供の頃から肌は少し弱めの体質。とはいえ、東京で長年暮らしていた際にそこまで大きな肌トラブルはありませんでした。

2019年、45歳を過ぎてから生活拠点を東京からマレーシアに完全に移して最初の2年ほどは汗疹が出たりなどの小さな肌トラブルはあるものの、軽い症状のみでクリニックで薬を処方してもらって少しすれば回復するという程度。特に悩んではいませんでした。

2021年の後半頃から、最初は手の指に水疱ができ徐々に広がっていくことに悩み始めたと記憶しています。それまで東京で経験していた肌荒れとの違いや回復の速度の遅さを感じ始めていました。

肌荒れの要因は何かと毎回自分で考え、そしてマレーシアで受診をした何軒かのクリニックで時折示唆された内容は以下のとおりですが、どれも現在に至るまで判明はできていません。

・高温多湿のマレーシアでは汗や皮脂の分泌が多くなり、肌が刺激を受けやすい。
・飲み水の違い、自炊でも外食でも油や砂糖が増えるなど約45年間の東京での食生活から激変した。
・新しい生活環境での文化の違い。45歳を過ぎてからの初海外暮らしかつローカル寄りの暮らしにシフトし、心身に相当負荷がかかっている。
・更年期のホルモンバランスの変化も起こる49歳くらいから肌荒れが頻発し始めているため、肌の状態への影響の可能性がある。
・もともとの敏感肌が、大きな環境の変化で表に症状が出る頻度が増えた。

突発的な外的要因によるアレルギー症状以外の肌荒れは一つの理由だけで症状が悪化するものではないとよく言われますが、私の場合もおそらく環境の変化による生活習慣の激変、加齢による体質の変化、そしてもともとのアレルギー体質が複雑に絡み合ったことで大きな肌トラブルへとつながったのではないか、と素人考えながら推測しています。

【肌荒れの症状経緯】

はっきりと記録を取っていたわけではないので多少時期の誤認はあるかもしれませんが、今回の大きな肌荒れに至るまでの経緯をまとめてみます。

2021年後半

右手指や手の平にかゆみを伴う小さな水疱ができ、手湿疹のような症状が徐々に広がっていったことからマレーシアで皮膚科受診。ステロイド塗薬や保湿などで対処するも症状は繰り返し、ぶり返しのたびに少しずつ悪化。この頃から炊事には手袋が欠かせなくなる。

2022年前半

背中全体にかゆみを伴う発疹が頻発。ステロイド塗薬も抗ヒスタミン薬も一時凌ぎに過ぎず、就寝時に搔いてしまい悪化の一途。徐々に背中の周囲にも同じような症状が広がっていく。

2022年後半

足の甲と指にかゆみを伴う水疱ができ始める。マレーシアで皮膚科受診、ステロイド塗薬や保湿などで対処するも改善せず。足の指ゆえ水虫などの菌感染も疑うが、検査の結果は該当せず原因不明の肌荒れと診断される。

2023年

顔以外の体全体、そして膝下からの足とその指先にまで発疹が広がる。手指の荒れも悪化。部位を問わずかゆさで搔いてしまうため浸出液が出てじゅくじゅくとした状態の部位も増える。特に背中と腕、手指そして腿まわりを含めた足全体の症状が悪化していく。
マレーシアおよび日本で何軒かの皮膚科に通うも、アレルギー検査かステロイド塗薬と強めの抗アレルギー薬を注射など一時的な症状鎮静処置のみですぐにぶり返す。診断は乾癬、アトピー性皮膚炎などが多かった。

2024年前半

部位を問わず症状は改善せず、特に足の膝下や甲の悪化が目立ち、最終的には足裏まで水疱が出始める。外出時は浸出液対策に足全体にガーゼなどをあて、帰宅する頃には靴下にしみるまでの症状に。足が常に腫れた状態になり普段サイズよりワンサイズ以上大きめの靴を履いて外出するように。
体全体にも荒れが広がり、就寝時はかゆみを抑える抗ヒスタミン薬を飲むが効き目は弱く睡眠不足も慢性化。常にこのことが頭から離れずメンタル面も落ち込み気味に。
一時帰国の際日本で皮膚科受診をし、貨幣状湿疹が原発となる自家感作性皮膚炎と診断。ステロイド塗薬と強めの抗アレルギー薬を処方などの一時的な症状の鎮静処置しかできず、ぶり返しの日々。

以上のような経緯です。振り返ってみると長期間肌荒れが継続してつらかったのですが、顔に症状が出ることはほとんどなかったこと、そして服装も体全体が覆われるスタイルが主なので人と会ったりしてもその肌荒れのひどさに気が付く方は少なかったようです。

ただ、手については発疹が出ていたり浸出液がにじんでいるような非常に荒れた状態を人前で見せることもあり、移るようなものではないとはいえ嫌な思いをさせてしまった方もいるのではないかと正直今も気になっています。

【貨幣状湿疹と自家感作性皮膚炎について】

今回の肌荒れに際し、日本では三軒の皮膚科を受診。どのクリニックでも診断名として伝えられたのが「貨幣状湿疹（かへいじょうしっしん）」と「自家感作性皮膚炎（じかかんさせいひふえん）」というものでした。どちらも慢性的な湿疹の一種で、かゆみや炎症を繰り返す厄介な皮膚トラブルです。

この診断については、自分なりに調べた症例写真などからも症状そのものは似ていると感じる点が多いです。ですが結局完治のための治療法があるわけではないため、この診断が正しかったのか否かは今も自分自身で答えは出ていません。

▶貨幣状湿疹とは？

貨幣状湿疹は、その名の通り「コインのような丸い形」の湿疹が特徴。多くは手足や体幹部に現れ赤くかゆみが強いことが多く、まさに私の症状と合致しています。乾燥肌の人やアレルギー体質の人が体調を崩したときなどに出やすいとのことですが、原因は解明されていないそうです。

こちらのサイトで貨幣状湿疹について詳しく解説が書かれています。写真で症例も確認できますので、気になる方は読んでみてください。

hc.mt-pharma.co.jp

▶自家感作性皮膚炎とは？

そして、自家感作性皮膚炎とは。原発となる貨幣状湿疹やその炎症が原因で別の場所にも湿疹が広がるもの。たとえば、手の湿疹がきっかけで脚や腕、顔などに次々と湿疹が出るというような状態で、私が日本で皮膚科を受診した際には顔以外のほぼすべてがこの状態になっていました。

二次的な湿疹とも言われるそうで、ステロイド薬を塗っても新しい箇所にどんどん広がり、この状態になると非常に回復がしづらく長く苦しむ方も多いそうです。私もそうでしたが、この状態になるととても人前で肌を見せられるような状態ではなく、かゆさや痛さという身体的な面だけでなく精神的な面でもつらい状況です。

【中医クリニックとの出会い｜西洋医学の対症療法に限界を感じる】

毎回皮膚科などのクリニックで処方されるステロイド外用薬と抗ヒスタミン薬。肌荒れは顔など見える部分はもちろんのこと、体など見えない部分でもかゆみや荒れを伴うので長引いていくとメンタルが疲弊します。手っ取り早く症状を鎮めてとりあえず楽な状態になるためには非常にありがたく、最初こそお守りのような存在でしたが徐々に効きが悪くなっていることを自覚し始め、不安も頻出していました。

具体的には
・強い薬に慣れていくと、同じ薬では効果が薄れることが増え始める
・塗るのをやめるとすぐにリバウンドし、さらに以前より悪化する
・このまま長期使用していくことへの不安（皮膚の色素沈着や免疫低下など）

そもそも薬を多用してもあまり回復の兆しが見られないこと、そしてこの肌荒れに起因するさまざまな理由から肌が徐々に黒ずんできてしまっていることも自覚がありました。「このまま一生、薬を塗り続けるのか」「そのうち薬も効かなくなり、一生荒れた肌とかゆみの苦しみに追いかけられるのでは」という終わりの見えない思いが日に日に強くなり、根本的に体の中から見直す必要性を感じるようになりました。

そんなとき、マレーシア華人の男性と国際結婚をしている友達が今回の中医クリニックを紹介してくれたのです。ご主人が定期的に通っているクリニックだそうで、内科疾患や婦人科、不妊治療から肌荒れや筋肉の疾患など体全体を診てもらえて信頼もできるからと。それが今回通うことになった中医クリニックとの出会いでした。

日本でもマレーシアでもたくさんの皮膚科やクリニックを受診し、自分で調べたりして効果が期待できそうな民間療法も試してみたけど万策尽きた頃。心身ともに疲れ切っていたので、わらにもすがるような気持ちで行ってみることにしたのです。

【中医クリニックの治療｜初診～受診4カ月経過：肌荒れの鎮静化をめざす】

私が最初に診ていただいたのは、2024年9月中旬。そこからすでに10カ月が経過していますが（2025年7月時点）、症状回復までにいくつかの段階を経ていますので、順を追って説明します。

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