Saya Cinta Malaysia

マレーシアの文化や今昔のマレーシア旅。マレー系夫との国際結婚あれこれ。

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東京のモスク「東京ジャーミイ」で行う「イスラム婚姻誓約式「Nikah(ニカー)」とは

皆様、こんにちは。

 

2018年8月5日、代々木上原にあるモスク「Tokyo Camii(東京ジャーミイ)」にて、ハムザと私はイスラムの婚姻誓約式「Nikah(ニカー)」を執り行いました。これをもって私達は正式に夫婦となりました。

 


 

イスラム人口が低い日本ではイスラムの婚姻について知る人はまだまだ少なく、さらには自身の結婚でイスラムの婚姻を行うということも少ないかと思います。せっかく貴重な経験をしましたので、今回のニカーについて綴っておこうと思います。

 

 

イスラム婚姻誓約式「ニカー」のスタイルは国や地域によって様々】

 

私はこれまで、マレーシアでも日本でもイスラムのニカーの場に出席をしたことはありませんでした。

 

どのような式次第で進行になるのかも分からなかったので、この日を迎えるまでYouTubeでニカーについて検索して観てみたり、ハムザや知り合いに尋ねてみたりしましたが、どうやらイスラムの婚姻誓約と言っても行う国によってやり方も色々あるようで。あまり明確な答えは返ってきませんでした。

 

ただ、マレーシアで行われるマレー語でのニカーのビデオはSNSなどでたまに見ており、行う目的や流れとしては何となく理解していたので、何とかなるか…くらいな感じで臨んでいたのですが。

 

そうは言ってもさすがに前日や当日は緊張しましたし、結果としてはマレーシアのスタイルとは全く違うスタイルで進行しましたので、事前予習は全く意味はありませんでした(笑)。

 

【東京のモスク「東京ジャーミイ」でのニカーはどのように行われる?】

 

さて当日。いざ始まってみたら、「東京でのニカーは日本語で行う」と聞いていたのになぜか英語で始まりました(笑)。

 

困ったな~英語なんて簡単な言葉しか分からないから、いざって時は頼りになるハムザに通訳無茶振りしないとだな、とぼんやり思いながら説明を聞いていたら急にイマームイスラムの指導的存在)の言葉が日本語に切り替わりました!

 

まずニカーの前に、イマームがこの婚姻に際して男性側が用意をした結納金のような位置づけとなる品物や金銭の内容について「問題はないか?」と女性側に尋ねます。女性側が「問題ありません」と答えることで、正式なニカーに移ります。

※これは事前にお互い相談をしておくことです。

 

【いよいよニカーがスタート!】

 

ニカーはイマームの前で婚姻についての誓約の言葉を、女性→男性の順で宣誓をします。その際は二人のイスラム教徒の証人も同席をする必要があり、私達は友人のマレーシア人男性二人にお願いをしました。

 

イマームが婚姻の際のクルアーン朗読を行い、朗読が終了するとイマームが「あなたは新郎〇〇との婚姻を受け入れましたか?」と女性側に質問をします。新婦は「はい、受け入れました。」と答え、このやり取りを三回繰り返して女性側からの承諾が完了。

 

そして、同じやり取りを今度は男性側に。「あなたは新婦〇〇との婚姻を受け入れましたか?」と質問をし、男性側も「はい、受け入れました。」と答えるこのやり取りを同じく三回繰り返します。

 

これでニカー=婚姻誓約が完了です。イマームが笑顔で「おめでとうございます!」と声をかけてくれて、私達も緊張の糸がほぐれたような。

 

その後すぐ、東京ジャーミイが発行する正式なニカー証明書(婚姻証明書)に女性→男性の順で直筆でサインをします。同席してくれた証人二名の方にも直筆でサインをいただき、これで手続きは全て終了。イスラムの法において正式な夫婦と認められました。

 

日本語で誓約の言葉を答えることができ、無事になんとか自力でクリアできました。後でビデオを撮っていた友人から「英語で始まった時のなおちゃんは、あれ?英語なの??困ったなって感じの戸惑ってる表情をしてるなって思いながら見てたよ~。」と笑って言われました。ほんとですよ、あのまま英語で進行されたらもう冷や汗ものでした。

 

【指輪の交換、夫婦となって初の挨拶(サラーム)】

 

ニカー後は、マレーシアスタイルで指輪の交換を行ない、私がハムザの手にサラーム(手の甲におでこをつける、イスラムの挨拶です)をし、ハムザは私のおでこにキスをしてくれて、無事に全ての儀式が終わりました。

 

 

初めて妻としてハムザにサラームをした瞬間は、心臓が飛び出そうなのと嬉しいのと感動とで涙腺崩壊一歩手前でした。

 

 

緊張はしていたけれど、とても尊敬するハムザの妻となれて、初めてのサラームをできたことがとても嬉しかったし、ここから私達の暮らしが始まるのだと胸がいっぱいでした。

 

【最後に】

 

この日にたどり着くまでたくさんの方のサポートをいただき、そしてたくさんの温かい気持ちもいただきました。そんな皆様の気持ちに応えていけるよう、ハムザとこれからずっと仲良く、そして明るく愛に溢れた家庭を築いていきたいと思っています。

 

 

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「Tokyo Camii(東京ジャーミイ)」