皆様、こんにちは。
今日は、たまに聞かれる「マレーシア人との恋愛」について。
ご存じの通り、私の夫ハムザは生まれながらにイスラムを信仰するマレー系マレーシア人です。
そんなハムザと約5年の友人関係を経て交際に至り結婚をしましたが、その過程で感じた文化や信仰の違い、そしてそのイスラム教の考え方に基づいたポジティブな価値観など、私自身の経験をもとに感じた国際恋愛&結婚について聞かれることもあります。
私の夫ハムザは、生まれてから留学のために日本に来るまでの20年間はずっとマレーシアの田舎で暮らしていましたので、生活習慣も考え方もコテコテのマレーシア的思考、イスラム思考が身に付いているマレーシア人と言っていいと思います。
そんなイスラム思考を土台に生きているマレー系マレーシア人男性との恋愛は、どのような文化の違いがあるのでしょうか?
今回は、そんなマレー系マレーシア人の夫と恋愛をして結婚に至るまでの頃のことを振り返りながら、日本人との恋愛とは少し違う点などもお話しします。
- 【出会いから結婚まで】
- 【長かった友達期間|イスラム信仰ゆえの異性との距離観の違いも】
- 【イスラム教の考え方が支えるポジティブな思考】
- 【成り行きまかせでもなんとかなるマレー系マレーシア人との恋愛】
- 【最後に】
【出会いから結婚まで】
まずは私たちの簡単な関係の変化をご紹介。
※途中で登場する写真は、全てその当時に撮影をしたものです。
**********
【2012年冬】
東京でマレーシア人の友達の友達としてたまたま一緒に食事をすることになって知り合う。当時はお互いに真剣交際相手がいたため、SNSを交換して終了。
正直、この時は全然ピンとこなかったし、きっとハムザも私の存在はスルーだったと想像。
【2013年】
私が東京で主催していたマレーシアイベントにハムザが2回ほど参加してくれた。会ったのはそれだけで、二人で会うことは一切なかった。
その2回もやっぱりあまりピンとこなかったけど、こんな写真は撮っている。
【2014年春】
ハムザが当初から決めていた13年に渡る日本での暮らしに区切りをつけ、マレーシアへの永久帰国を果たす。その際に私は軽い気持ちで羽田空港に見送りに行く。
私はせっかく知り合えたマレーシア人の友達とできるだけ関係を継続させたかったし、そして何より当時私の家は羽田空港と至近だったことから軽い気持ちで見送りに行ったのだけど…。
どうも私のその行動をハムザは何か特別な気持ちと勘違いした節がある、と私は感じている(笑)。
【2015年~2016年の2年間】
私が年2~3回程度マレーシアを旅行で訪れた際、毎回あちこちを案内してもらう。
逆に、ハムザが仕事で東京に来た時にも一緒に食事に行ったりするように。
この頃からたまに「この人、顔も性格もすごくイイ男じゃん」とピンとくる瞬間もあったけど、同時に友人関係であるにも関わらずたまにわりと大きな喧嘩もして(笑)、半年くらい音信不通になる時期もあったり。
【2016年春】
私、突然イスラムに改宗。一泊の弾丸でマレーシアを訪れ、マレーシアで改宗。ハムザは改宗時のサポートや証人サインを友人として全て引き受けてくれた。通訳も全部やってくれて、結構大変だったと想像している。
いつも優しいハムザだけど特にこの時は何から何までサポートをしてくれて、当日は出張で滞在していた遠い町から5時間運転をして空港に迎えに来てくれたりと、普段そこまで男性から至れり尽くせりされ慣れていない私は、正直ちょっと気持ちが揺らいだり(笑)。
【2017年春】
「結婚しましょう」と言われる。マレーシアと東京で離れていたこともあるけど、電話じゃなくてLINEのチャットで!(笑)
この数年で男女と友人の感情とを行ったり来たりはしてたものの、このタイミングの時はもはや完全なる良い男友達モードな人になっていたので全然ピンと来なくて。寝耳に水すぎたので返事を保留とする。
【2017年夏】
いろいろ考えた挙句、ではなくある時ピンときて急にすてきな男性に見え始めて結婚承諾&交際スタート。
【2018年夏】
結婚。
**********
【長かった友達期間|イスラム信仰ゆえの異性との距離観の違いも】
こうして書いてみると友達の期間がかなり長いのですが、友達と言いつつお互い男女を意識した時期もあったり、でも違う人に心が向いている時間もあったのでした。
正直その長い間には、一緒に歩みたい人はいるのだけどなかなか人生は思い通りにはならならず、自分が想っている人(お互い真剣に交際していた相手)とは距離ができてしまった時期もあったりして。心が定まらずふらふらしていたような感じでもありました。
また、どちらかが気持ちが向いた時はどちらかは他の相手に気持ちが向いていたり仕事が忙しかったりと、なかなかタイミングが合わなかったというのも正直なところです。
そして、そんな時も「自分を見てほしい」と何かしたかと言うと…。お互い「仕方ないな」と思い何もせずに長く連絡を取らない期間ができる、という過ごし方がほとんどでした。
また、日本人同士だともっと異性でも友人関係は濃くなったりすることも多いでしょうが(いろいろな意味で)、ハムザは真面目にイスラムを実践する男性ですのでそのあたりは慎重に私との距離を保っていたことも感じていました。
今になってその頃を振り返ってみると、自分の行動はさて置き、ハムザが私との関係について何か行動を起こして気持ちを動かそうなどとはせず流れに任せるように過ごし続けていたのは、彼がイスラムを信仰していることがとても大きく影響しいていたと感じています。
【イスラム教の考え方が支えるポジティブな思考】
ご存じの方もいるでしょうが、イスラムの訓えでは「人や宇宙を含む世界のすべてが絶対神アッラーによって創造される」とされています。
人の運命もアッラーの予定のうちにあるため、イスラムを信仰している人は自分の身に起こったことも「アッラーのご計画」と捉える思考が根付いています。
ハムザは生まれながらのイスラム教徒ですので、こういう訓えは当たり前に心身にしみついています。結婚や人との出会いについても「どうなるかは分からない。分かるのは神様のみ」と昔も今もよく説明してくれます。
いくら自分が「こうしたい」と思っていることでも、うまくいかない時はきっと神様の計画にないことだからそれも計画のひとつだと捉え、無理に何かしようとはしない、あえて行動はしないという生き方なのだろうと感じました。
もちろんポジティブな方向に進むための努力はしますが、その思考の根底には「分かるのは神様のみ」という考え方があり、だいたいポジティブに捉えて流れに任せるという姿勢なのかもしれません。
【成り行きまかせでもなんとかなるマレー系マレーシア人との恋愛】
私たちに何度か訪れた空白期間。ハムザも私もお互いのことに触れるような行動は何もせず過ごしていて、よくそれで今結婚に至っているなと感じることもあるくらい、お互いが一緒にいるための努力はせず流れに身を委ねているうちに、いつの間にか気持ちのタイミングが合って、そこからはあっという間に結婚に至りました。
それは、先に記したようなイスラムの思考を持つマレー系マレーシア人であるハムザとだったから、私たちは無理なく一緒にいる流れとなって結婚という結論にたどり着けたのかもしれないと今は感じています。
そして、そうしてたどり着いてからのハムザとの結婚生活は日々いろいろなことはあれど、とても楽しく幸せに感じることが多いです。もちろん、大変だなあと思うこともありますが、大変さを上回る幸せをもたらしてくれる結婚生活です。
【最後に】
今回はイスラムの考え方とともに少し真面目な内容で私たちの結婚までのことを書いてみました。
マレー系マレーシア人であるハムザの成り行きまかせな思考はイスラムの教えに基づくものが大きく、私たちの関係においても大きな影響を与えています。
友達関係の頃も文化や考え方の違いを感じることはありましたが、やはり実際にマレー系マレーシア人と交際をしたり一緒に暮らすようになると、カルチャーショックともいえる出来事は多々あります。それはもちろん、笑い話で済ませられることから結構真剣に考えてしまうことまで。
相手との関係が深くなっていくほど感じることは増えていきますので、やはり国際恋愛、そして国際結婚はいろいろなことがあると感じています。
この記事を読んでいただいた方のなかには今実際にマレー系マレーシア人とおつきあいをしている、という方もいらっしゃるでしょうが、どのような感想を持ちましたか?
今後も機会があれば国際カップルならではのエピソードをご紹介していきますので、国際恋愛や国際結婚、イスラムの結婚についてこんなことを知りたい!などの声もありましたら、ぜひお気軽にコメントやご質問ください。