皆様、こんにちは。
マレーシアで毎年開催されている民族雑貨や伝統品を中心としたイベント「Hari Kraf Kebangsaan (HKK) 」。通称、クラフトフェア。
昨年もレポートをしていますが、今回も早速行ってきましたので色々とご紹介します。今回は3月4日(月)まで開催されていますので、ご興味がある方はぜひ会期中に訪れてみてください!
昨年2023年の開催レポートはこちらの記事をご覧ください。
もし今年は行けないな…という方も、このイベントは毎年開催されています。ご興味がある方はぜひ、来年以降訪れる際の参考にしてみてください。
- 【「Hari Kraf Kebangsaan 2024 (HKK2024)」とは?】
- 【開催日程と会場】
- 【会場の様子】
- 【食事は二カ所のブースにて】
- 【バティックのワークショップ】
- 【マレーシアの人たちのバティック姿に着目!】
- 【最後に】
【「Hari Kraf Kebangsaan 2024 (HKK2024)」とは?】
2024年で20回目を迎える「Hari Kraf Kebangsaan 2024 」、略して「HKK2024」。英語では「National Craft Day」という意味で、マレーシアの、主にマレー系及びボルネオ島の先住民の伝統工芸を紹介するイベントでは一番大きな規模。
日本人の間では、クラフトフェアという呼び名でも知られています。
年一度、約二週間に渡って開催され、バティックなどの布製品やBaju Kurung(バジュ クルン)、マレーシアの伝統織物Songket(ソンケッ)や洋服、木工品や金属の伝統工芸品など様々な工芸品が集結。展示はもちろんのこと購入もできます。
400以上とたくさんの出店があると言われているので、会場に一歩足を踏み入れると最初はどこから見たらいいか戸惑ってしまうような光景が広がっています。
私は旅で訪れていた頃から頻繁に訪れ、毎回結構な品数を購入しています。マレーシアのバティックとかマレー系のカルチャー、そしてボルネオ島の工芸品がお好きな方にとってはとても楽しいイベントで、毎年ものすごく楽しみにしているファンも少なくないイベントです(そのうちの一人です!)
【開催日程と会場】
- 開催日程:2024年2月21日(水)~3月4日(月) 10:00~22:00(出店ごと多少異なる)
- 会場:Kompleks Kraf Jalan Conlay
- アクセス:MRT/Conlay駅から徒歩3分、MRT・モノレール/Bukit Bintang駅から徒歩15分、モノレール/Raja Chulan駅から徒歩13分
- 駐車場:会場併設及び近辺にいくつかあり。会場併設に入れない場合はスタッフさんが近隣駐車場を教えてくれますが、数に限りがあるため多少歩く必要あり。
- 会場での支払い方法:QR PAY対応店多数。トランスファー対応のみのお店もあるので注意。カード決済(Wave)も一部店舗で対応可能。QR対応でもエラーなどで使えない、という場合もありますので現金も持参が万全です。
新しく開通したMRT Putrajaya Lline(プトラジャヤライン)のConlay駅、Pintu B(出口B)から出ると目の前が会場です。とても便利になりました!
【会場の様子】
入場無料で登録等も必要なく入退場自由。敷地内は、主に四つのブースに分かれています。
- A:クラフトゾーン&サバ州とサラワク州ブース カゴバッグやビーズアクセサリなど小物、金属加工の工芸品、家具など。サバ州とサラワク州が特に大集合でブースゾーンも分かれています。
- B:デモンストレーション&インターナショナルとマレー半島の州ゾーン 実演コーナーやマレー半島の各州代表の雑貨店と、その他雑貨ゾーン
- C&E:テキスタイルゾーン マレーシア伝統のバティックやバジュ クルン、洋服、小物など
- D:デモンストレーションゾーン マレーシア各州の伝統工芸品実演コーナー
- F:CITARASA MALAYSIA(フードゾーン)
- フードコート:AとBの間にある建物Gフロア。マレー系のローカルフードが食べられる。
では、会場の様子をひとつずつご紹介します。
【B:デモンストレーションゾーン&インターナショナルとマレー半島の州ゾーン】
先ほどのご紹介の順番とは前後しますが、まずはBのデモンストレーション&インターナショナルとマレー半島の州ゾーンから。
ここはこのイベントの要となるゾーンで、日替わりで行われるイベントや実演コーナーもあります。私が訪れた際はマレーシアの伝統音楽Joget(ジョゲッ)のライブが行われていました。ボーカルの女性がとてもキュートでした!
【毎日のイベントやアクティビティ情報】
このステージでは毎日、参加型から視聴型まで様々なイベントも開催されています。土日は特にイベント盛りだくさんとなるようです。
確認できた限りで会場二カ所にこの大きな掲示で毎日のイベント情報が掲載はされていました。全部マレー語ですが簡単な内容ですしだいたいイメージは湧くかと。今はGoogle先生という便利な方もいますので気になる方はぜひチェックをしてみてください。
イベント情報などはSNSなどで発信もされたりされなかったり…(笑)。上記の日ごとの写真とGoogleの自動翻訳をつけたものを私のIGストーリーで流しています。ハイライトの「HKK2024」からご確認いただけるようにしました。簡易的なご案内にはなりますが、気になる方はチェックしてみてください。
また「Kompleks Kraf KL」のアカウントでも時折情報が流れていますので、ぜひチェックしてみてください。
【海外からの出店ブースも】
そして今年は外国からの出店ブースも登場。タイやウズベキスタンなど4カ国が出店しています。ついにCovidが終わり自由に誰でも国を行き来できるようになったのだなあと実感しました。
【良質な商品が揃うマレー半島各州ブース】
ここではマレーシアのマレー半島側の各州ブースが用意されていて、主に雑貨を扱うお店が一つずつ代表のような感じで出店しています。
どのお店も良質でセンスの良い品を置いているので、じっくり見てみると素敵な品に出会えるかも。
私はこのTerengganu州(トレンガヌ州)のブースで何点か小物を購入。
トレンガヌのバティックで作られた可愛い靴紐。
私はバジュ クルンを着る際に白のスニーカーを合わせることが多いのですが、靴紐もカラーを合わせてコーディネートできたら素敵だなと思い、ピンクとオレンジを基調としたバティックの靴紐を購入しました!
【その他バティック体験ブースなど】
各州のブースコーナー以外にも出店ブースが併設されていて、バティックで作られた可愛らしいバッグや小物を売るショップもあります。
また、バティックの体験ができる出店もありましたので興味がある方はぜひトライしてみてください。
【A:クラフトゾーン】
ここは今回ボルネオ島のSabah州 (サバ州)、Sarawak州(サラワク州)の伝統工芸品を一挙に集めたそれぞれの州のブースを設置。立派なゲートが登場していました!
ちょっとドリアンぽくて可愛い帽子。
もちろん、マレー半島の品も取り揃えています。
カゴバッグからビーズの小物など、同じような物が並んでいるようで実は少しずつ違うので、好きな方はぜひ時間をたくさん取ってじっくり見ることをオススメします。
家具や木工のオブジェなどもあります。これはとても大きくて立派なChongkak(チョンカ)のテーブル台。
こちらのブースで私が気になった商品はこちら。マレーシアの各州の伝統家屋のミニチュアセットです。
夫ハムザがマラッカ出身なので、一応私はマラッカ推しです(笑)。マラッカは歴史がある州なので、お家もいわゆるマレーシアの伝統的なスタイルです。
また、このバッグもしっかりとした作りでとても可愛かったです。
物によっては、先にご紹介したBのエキシビションゾーンのお店の方がお値段と見合った良質なものもあるという印象ですが、このゾーンもお店がたくさん並んでいる分色々見られて楽しいです。体力と記憶力勝負ですので、上手に時間配分をしてお買い物してください。
【C&E:テキスタイルゾーン】
私がこのHKKで最も楽しみにしているのが、このテキスタイルゾーン。入口には可愛い装飾も!
日本人の皆さんには比較的カゴバッグや小物類が人気のイベントではあるのですが、私がこのHKKで最もオススメしたいのは、なんと言っても良質なバティックで作られた、Baju Kurung(バジュ クルン)です!
このC&Eゾーン内に入った途端、色とりどりのバジュクルンやバティック、ソンケッが並んでいます。一気にテンション爆上がりで、気が付くとあっという間に数時間が経過してしまう、摩訶不思議なC&Eゾーンです(笑)。
【オススメはクランタン州&トレンガヌ州のバティック】
特に出店が多いエリアは、主にKelantan州(クランタン州)やトレンガヌ州。伝統バティックは、マレー半島ではやはり東海岸エリアが盛んです。マレーシアのバティックについてもう少し掘り下げて知りたい、という方は良い時間を得られるのでは。
私が大好きなトレンガヌ州独特の柄のバティックで作られたバジュ クルン コットンもたくさん売られていますし、オーダーメイド用の布もたくさんあります。
【オーダーメイド用の布も充実】
布は2mもしくは4mで売られることが多いため、もし布を購入して何か仕立てたいという場合はどれくらいの長さが必要なのか予め調べてから購入が吉です。
もしバジュ クルンを仕立てたいという場合は、お店の方は皆さん熟知しているプロになりますので、相談してみるといいですよ!
【良質なバジュ クルンを買いたい方にオススメ】
ここで売られているバジュ クルンは、町中でよく見るような少し安価で今の流行最先端というスタイルのものはかなり少ないです。伝統的なバティック生地を使用し、デザインもどちらかと言えばトラディショナルなものが主流となりますが、もちろんモダンスタイルや普段着に適したデザインのものも並んでいます。
価格は一着平均RM200~300前後が主流。もちろんもっと値が張るものもたくさんありますし、逆にたまにRM200以下のお手頃価格のものにも出会えます。町で見かけるものよりもちろん高めになるのですが、とても良質で長く着られるものが多いです。伝統スタイルも押さえたきちんとしたバジュ クルンが一着欲しい、という方にはとてもオススメです。
どれも本当に素敵で私の好みでして…。もう何時間でもいられるし試着もたくさんしてしまいました!今回特に気に入ったのものがこちらです。(誰も興味はないでしょうが)
私は今回バジュ クルンを数着、トレンガヌ州とクランタン州からのお店で購入。
このトレンガヌバティックで作られたバジュ クルンも可愛かった!上下で別々使いできそうな感じで普段あまりバジュ クルンを着ない人でも使い勝手が良さそうだなとも感じました。
【バジュ クバヤも種類豊富!】
Baju Kebaya(バジュ クバヤ)もあり、どれもとても素敵です。
【サイズ少なめ。町中でバジュ クルンを買う時と違う点】
このHKKでのバジュクルンは、町中で売られているような大量生産の商品とは異なります。染められたバティック布一枚から作れる限りの一着を仕立てるという場合が多いためどうしてもサイズは薄くなり、一つのデザインや柄の布でせいぜい2サイズ程度しか展開がなかったり、場合によっては1サイズのみということも。そのため気に入ったデザインや柄で欲しいサイズがあっても、もともと用意がないということもあります。
もちろん店頭に出ていなくても在庫がある場合もありますので、気になるものがあればまずはスタッフさんに聞いてみましょう。奥から吊るしていないものを出してくれることもあります!
【小物&普段使いの商品も充実】
バジュ クルン以外にも日常使いができそうなパンツやトップス、スカーフやバッグ、ポーチなどの小物もありますので、外国人の方でもお買い物は楽しいかと。
こちらのお店では、トレンガヌのバティックを使った可愛いシュシュを売っていました。2個でRM15ととてもお買い得なので、お土産にもいいなと数個購入。
【メンズ用バティックシャツ】
メンズ用のバティックシャツも豊富です。
男性のバティックシャツは、バジュ クルンよりも普段使いしやすいものが多いので国籍問わず着られるものです。ハムザもバティックシャツ好きなので、毎年1~2着はこのHKKで買っているかも。お値段もそこまで高くはなく良いものが揃っているので、ぜひ色々見てみてください。
【子供用バティック商品】
子供用の可愛い商品も多く、見ているだけでも楽しいです!
【高品質なニョニャ クバヤ】
なお、出店数はかなり少ないですが伝統的なNyonya Kebaya(ニョニャ クバヤ)を扱うお店も数店舗はありましたので、お好きな方はぜひ。少し見た限りですが、かなり高品質で質の良いバジュ クバヤが並んでいました。(一部非売品もあります)
このお店では、バティックを使用した可愛い小さめのバティックバッグを販売していましたが、とても素敵でした。
【試着室を活用しよう】
このゾーン内には共用での試着室がいくつかあります。お店の人に「試着したい」と言えば案内してくれますが、だいたいは一人でお店番をしている店舗が多いので、ほとんどは場所を言われて自分だけで行くスタイルです。
靴のまま入ってOKで、中で着替える際は脱ぐスタイルです。室内にはテーブルやハンガー掛けもあるのでわりと快適ですが、扇風機設置はないため場合によっては暑いかも。(試着は結構体力使いますので)
もう一つ、この簡易試着ブースもありますがちょっと狭めでテーブルはないので、上記のブースが快適に試着ができます。
個人的にはバジュ クルンは試着をオススメしたいので、着てみたい方はどんどん試着を申し出て使用してください。
【スタッフ不在時間帯もあり】
なおどのゾーンにも共通して言えることですが、礼拝の時間になるとブースから人がいなくなってしまうこともあります。
こんな札が置かれていたり(Solatは礼拝の意味です)、椅子などで入口スペースが封鎖されていることも。しばらく待てば戻ってきますので、お目当てのお店に人がいなくてもまた少しして戻ってチェックしてみてください。
【D:デモンストレーションゾーン】
ここは各州で昔から作られている工芸品の実演が見られるコーナー。昔ながらのマレーシアのカンポンの雰囲気を模したディスプレイが可愛いエリアです。
私の義実家近所にはまだある、高床式でガラス窓が可愛いマレースタイルのお家。
ここではお土産屋さんでも見られる、そして実際にまだマレーシアのカンポンのお家などでは使われている生活雑貨や工芸品を手作りしている様子を見ることができます。
特にスケジュールなどがあるわけではないようなので、ふらっとエリアに入ってみて作っている方の様子を見させてもらう、というスタイルです。
私たちが訪れた際も、マレー系のお母さんたちが昼間に村で集うようにおしゃべりしながら手を動かしていましたので、記念撮影させてもらいました!
【食事は二カ所のブースにて】
休憩や食事ができるところは二カ所となります。
①F:CITARASA MALAYSIAエリア
少し奥まったエリアにあるので気付かない方もいますが、オープンエリアに屋台が並んでいます。ライブも開催されていたり、イベント感溢れる雰囲気で楽しいです。
揚げ物からミーゴレンやナシゴレンなどのマレー料理、ハンバーガーなどのローカルフード、クエやカリーパップなどのデザートや冷たい飲み物も売られています。
ドリンクはこちらのブースが美味しくてオススメです!イベントを一周してちょっと疲れた身体に爽やかなドリンクが効きました。
マレーシアらしさ溢れるこんな席やブースもあります。
②屋内のフードコート(地図のレストランマークの辺り)
マレー系ローカルフードがいただける食堂的なフードコート。AとBの間にある建物Gフロアにあります。
Nasi Campur(ナシ チャンプル)やNasi Kerabu(ナシ クラブ)、Asam Pedas(アッサム プダス)などがあり、それぞれのお店の前に料理が並んでいます。マレー語が分からなくてもだいたい指差しでOK!お会計も各店舗で行います。
席もわりとたくさんありますし、混んでいても回転が速いのですぐに座れます。
【バティックのワークショップ】
Kompleks Kraf Jalan Conlayには、普段からバティック体験ができるショップがありますが、このイベント開催中もバティック体験は参加できます。
ブースのAとCの間の中庭にある可愛らしい建物で行われています。
【マレーシアの人たちのバティック姿に着目!】
このイベントのテーマはバティックが主となることもあり、会場ではスタッフさんそして来場者の方皆さん、男女ともにバティックを使用したシャツやバジュ クルンの着用率が極めて高いです。
個人的にはそんな彼らの素敵なコーディネートを眺めるのがとても好きで、毎年見入ってしまいます。
あの人の着ているものも素敵だなあと真剣に見入り、そのうち自分も同じようなデザインを探し始めていたり(笑)。そんな楽しみ方もあります!
ちなみに私は、毎年このHKKを訪れる際は前年のHKKで入手したバティックのバジュ クルンを着て行くことをマイルールとしています。このイベントに行くのであればやはり、バティック素材のバジュ クルンが正装よね!と思い実行していますが、いつもイベントの出店者さん達に「素敵なバジュ クルン着てるね!」と褒めていただき、楽しい時間を過ごせています。
【最後に】
毎年開催している「Hari Kraf Kebangsaan 2024 (HKK2024)」。マレーシアの文化に触れてみたい方、お買い物を楽しんでみたい方、そして良質なバティックやバジュ クルンを探したい!という方は、ぜひ訪れてみてください。
このイベントは毎年だいたい2月~3月前半あたりで開催されており、開催が近づいてくるとこちらのWebサイトに告知がされます。気になる方はぜひ、まめにチェックをしてみてください。
https://www.kraftangan.gov.my/
※ただし、イスラムのラマダン月とかぶる時期になると会期の調整があると予想されますので、そこはご注意ください。(※ラマダン月は毎年10日程度ずつ前倒しになっていくカレンダーです。)
今回一緒に会場を歩いたお友達、ちーたろうさんも詳しくレポートを掲載しています。私とはまた違う視点での楽しく情報充実のレポートとなっていますので、ぜひご覧ください!