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【後編】マレーシアの民族衣装Baju Kurung(バジュ クルン)を初めて買う時に知っておきたい知識

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皆様、こんにちは。

 

前回の記事にて、マレーシアの民族衣装Baju Kurung(バジュ クルン)購入の際に知っておきたいポイントをお伝えしましたが、今回も引き続き、バジュ クルンについて知っておくお買い物で迷わない!(かもしれない)知識をご紹介をしていきます。

 

 

前編では主に、購入場所やお買い物に適した時期などについてご紹介をしました。

 

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今回は実際にバジュ クルンを選ぶ際に知っておくと良い、主に素材やデザインについてご紹介します。

 

また、バジュ クルンを買ってみたいけどどんなふうに選んで/着たら良いのかいまひとつ分からない!という皆さんに向けて、4時間程度のお買い物プチツアーを開催しています。これまでにたくさんの方にご参加いただいてとても喜んでいただいていますので、興味がある方はぜひリンク先より詳細をご覧ください。

 

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【バジュ クルンの素材】

 

聞かれることが多い、「素材は何ですか?」「TPOに合わせて、着て良い/NGな素材はありますか?」というご質問。実は私もよく分からなかった頃は同じことを思ったことがありました。

 

 

素材はナイロン、コットン、Batik(バティック)のコットン、シルク混紡、そしてマレーシアの伝統織物Songket(ソンケット)もあります。このシーンではこの素材はいけない等の決まりはありませんので、基本的にはご自身の好みや着やすい素材を選んでいただいて問題はありません。

 

では先述の素材、そしてもう少し詳しい区分けも加えて素材別で特徴をご紹介しましょう。(写真だけでは素材の違いは伝わりずらいかもしれませんが、ご了承ください。)

 

▶ナイロン素材

 

ナイロン素材のバジュ クルンはテロンとしていて、あまり体にまとわりつかずにすっきりとしたラインで着られることが特徴です。

 

 

バジュクルンは基本的に上下にパーツが分かれた作りになっているため(Juba(ジュバ)と呼ばれる上下一体の仕立てのものは別です)、素材やデザインによってはどうしても布が重なり合うおなか&腰回りあたりがもたつくこともあるのですが、ナイロン素材のテロンとした布の落ち具合はそのもたつきが起きにくく動きやすいです。

 

またナイロンは光沢が出るため、華やかさがプラスされる点もポイント。結婚式などにも適した素材です。

 

▶コットン素材

 

バジュ クルンの一番の定番素材、コットン。

 

 

コットンのバジュ クルンは素材感もさることながら、デザインもカジュアルやトラディショナルな雰囲気のものが多いため、マレー系マレーシア人たちは日常的な外出の際に活用することが多いです。

 

バジュ クルン用のコットンの生地屋さんは花柄などのかわいい柄物が主流。基本的には無地は少なく、上下総柄で作られたものが多いことも特徴です。

 

 

私もコットン素材のバジュ クルンはかなりな枚数を持っていて、近所にお出かけの際や義実家に帰る時など気取らない外出時の着用率が高いです。ナイロン素材と違って汗の吸収率が高いため着心地が快適。そういう意味でもカジュアルなお出かけにぴったりです。

 

▶バティック-コットン素材/シルクコットン混紡素材

 

マレーシアの伝統工芸バティック。ろうけつ染めの布で、マレーシアの中では特にTerengganu州(トレンガヌ州)とKelantan州(クランタン州)が盛んな地域です。(もちろん、そのほかの州でも受け継がれています。)

 

 

そのバティック布から仕立てられたバジュ クルンはマレーシアらしさを感じられるものとも言え、大事なシーンではバティックのバジュ クルンを着ていくというマレー系の女性も多いです。

 

 

バティックの布素材は二種類あり、一つは完全なるコットンで皆さんがよく知るあのコットンの少しごわっとした手触り。

 

そしてもう一つはシルクが混合されたシルクコットン混紡素材です。こちらはシルクが含まれることから滑らかな手触りと柔らかい着心地が特徴。着た時にもコットン100%よりも下に落ちる感じがありきれいなシルエットが出ます。

 

 

二種類あると認識したうえでバティック素材の商品を触ればその違いは明らかですぐに分かりますし、シルク混紡はお値段も少し上がります。(とはいえ、一着RM200前後からが相場) もし判断に迷う場合はお店の方に聞いてみれば教えてくれるでしょう。

 

▶ソンケット素材

 

マレーシアの伝統織物Songket(ソンケット)。金糸銀糸を織り込む布で婚礼衣装などにも使われたり、マレー系の男性はその布で仕立てられた腰巻きSamping(サンピン)を正装時にまといます。

 

 

このソンケット素材を使用したバジュ クルンも多く売られています。

 

 

かなりしっかりとした厚みもあるものは重さもあり動きも制限されますので普段着用には適しませんが、薄手の素材を使用しているものやスカートだけソンケット素材を採用したデザインなども。

 

上手に探せば見た目も機能性もどちらも叶うものもあります。せっかくの機会だから華やかなソンケット素材をまとってみたい!という方にはおすすめです。

 

▶シルク素材

 

シルクのバジュ クルンもありますが、その素材ゆえ高価格。RM1,000以上などもざらですし、オーダーメイドが主流でもあります。

 

シルクは風通しが良く着心地は満点なのですが、フォーマルなものが主流になるため初めてバジュ クルンを買う方がシルク100%のものを着る機会は正直少ないとは感じます。

 

▶インドコットン素材

 

涼しく着られる素材として人気のインドコットン。ここマレーシアではそのインドコットンを使用したバジュ クルンも、割合は少ないながらも売られています。

 

 

本来のバジュ クルンはマレー系の民族衣装ですので、もともとはインドコットンを使用したものはなかったわけですが、そこはやはりさまざまな文化が混ざり合うマレーシア。

 

インド系の間で流通している生地をバジュ クルンにも活用しようとインドのファッションブランドから、インドコットンで作られたバジュ クルンも売られています。ハイブリッド型バジュ クルンと言ったところでしょうか。

 

▶シフォン素材

 

シフォン生地を使用したバジュ クルン。透けないように下地が施されているとは言え、涼しい着心地と見た目。

 

 

インド系のテイストを取り入れたデザインが多いことも特徴で、袖や裾などがマレー系にはあまり登場しない装飾が施されているものもよく見られます。

 

 

【バジュ クルンのデザイン】

 

バジュ クルンとひとことで言ってもデザインはさまざま。女性の衣装ですので当然ながら流行もあります。トレンドに敏感な女性でしたら、町を歩くバジュ クルンをまとった女性達のスタイルからどんな感じのデザインが人気なのかなど気が付くかと思います。

 

前編ですでにご説明はしていますが、バジュ クルンの基本型はイスラムの訓えに則って長袖もしくはせいぜい八分袖程度&マキシ丈のロングスカート、というデザインです。その基本型があることは前提としながらも、上身頃の丈やシルエット、さらにはスカートと組み合わせた際のバランスなどさまざまな組み合わせがあります。

 

ざっくりでもデザインなどのパターンを把握しておくとポイントを押さえて選べますので、今回はシルエットやデザインの大まかな違いや選ぶ際に知っていると良い点もご紹介をします。

 

▶上身頃が長いデザイン

 

上身頃の丈がお尻以下、さらには膝あたりまでの長さがあるデザイン。胸あたりからお尻回りまで余裕があるデザインもあれば、全体的にタイトなシルエットのものまでと、いろいろあります。スカートも同じくで広がるタイプから細身シルエットもありますので、デザインによって雰囲気や全体のシルエットも変わることがお分かりいただけるでしょう。

 

 

このように「上身頃が長い」という点は同じであっても、デザインや素材によって着た時の印象や着心地もだいぶ変わります。自分にどのシルエットが似合うかは体型や年齢によっても変わりますし、もちろん好みもあるでしょう。ぜひ試着をしていろいろ見比べてみてください。

 

▶上身頃が短めのデザイン

 

上身頃の丈が腰やお尻回りあたりまでのデザインも多くあります。

 

 

このデザインの場合はスカートのシルエットもかなり重要。広がりがあるか否かでも印象が大きく変わりますので、こちらもご自身の体型などに合ったデザインを試着をして確認しましょう。

 

▶上下一体型のJuba(ジュバ)

 

バジュクルンは上下セパレートが基本ですが、Juba(ジュバ)と呼ばれる上下が分かれていない一枚仕立てのデザインもあります。

 

 

もともとは中東のイスラムの女性たちが着用するアバヤと呼ばれる、ガウンのようなものから派生したデザインですが、今やマレーシアではバジュ クルンの一つのカテゴリとして定着し、日常着から特別な場などさまざまなシーン用のデザインも売られています。

 

一体型とはいえウエストマークの位置によっても雰囲気が変わります。ウエストマークがなくストンと落ちるタイプのものは体のラインを出したくない人に好まれたりと、皆さん用途や好みに合わせて選んでいます。

 

 

個人的には、ジュバはヒジャブまでを合わせてセットで完成させるほうがバランスよく着こなせるように感じてます。

 

最近の流行りなども意識しながら、バジュ クルンの大きな違いをご紹介しました。

 

デザインやシルエットの好みは人それぞれ。たくさんのお店を周ってみて素材やシルエットなどは実際に手に取り、そして試着を重ねることでご自分のお気に入りの一着がだんだんと見えてくるでしょう。

 

【バジュ クルンの柄・カラー】

 

バジュ クルンの柄の有無については特に決まりはなく、華やかな柄物からシンプルな無地まで出回っています。

 

柄はバティックやソンケットをイメージしたものからお花模様や幾何学文様なども。柄はさまざまですが、たとえばイスラムでは避ける犬の絵などはさすがに登場しません(笑)。

 

 

無地のデザインもたくさんありますし、カラーも明るいものからダーク系までさまざま。

 

 

装飾などが全くないシンプルなものから、無地ではありながらレースなどで華やかさをプラスしたものもあります。着るシーンに合わせて選ぶといいでしょう。

 

 

また、大部分は無地でシンプルではありながらも部分的に装飾や柄を取り入れているものも。

 

 

これらのパターンは、ヒジャブを巻くことを前提にして胸より下部分に装飾を施すことが多いと感じます。

 

私たちイスラムの女性はヒジャブのカラーや柄をバジュ クルンともコーディネートして全体のバランスを見ますが、非イスラムの方でヒジャブを巻かない方の場合はその点も気にしながら試着をして全体のバランスを見てみることもおすすめしたいです。

 

【試着は必ずしましょう】

 

よく聞かれる、「試着はしたほうがいい?」という質問。

 

結論から言うと「サイズはデザインによってすべて違う。必ず試着をしてから購入しましょう!」です。

 

タグでサイズ表記はついていますが、あてにならないことが多いのがバジュ クルンの世界です。着てみると想像していたサイズイメージとだいぶ違う、はあるあるです。サイズが統一されておらず製造元によってずいぶんと寸法が異なることもあるため、サイズのタグだけでの判断はしないようにしてください。

 

また、ゆったりしたものからタイトなジャストサイズで着用するものまでデザインもいろいろあるため、普段の着用サイズに合わせても違和感があることもあります。こればかりは着てみないと分かりませんのでぜひたくさん試着をし、試着後は立ったり座ったりの動きも取り入れて腕や背中、腰やもも回りなども動きやすいサイズか確認しましょう。

 

バジュ クルンは上下セットでの販売となることから上下のサイズ合わせが難しいケースもあります。ウエストに合わせたら袖が長いとか、肩に合わせたらお尻が入らないとか、なかなか自分のジャストサイズのものに出会えないこともあります。袖の長さやスカートの丈をお直しすることで調整できることも多々ありますので、お直しが可能なデザインの場合はぜひそれも視野に入れながら試着してみてください。ちなみにマレーシアのお直しはとても安価です!

 

このバジュ クルンが並ぶ写真を見ても分かると思いますが、上身頃のデザインや丈もさまざま。デザインによっては普段の自分のサイズからワンサイズ以上、上下することもあります。

 

 

私自身はたくさんのバジュ クルンを実際に毎日着用して過ごしていますので、最近では吊るされている商品を見たらだいたいどのサイズを購入すれば良いか判断ができ、試着しなくても失敗のない購入ができるようになりました。ただ、それはかなり数をこなしてたくさんのデザインを実際に着るようになった経験の上でのこと。慣れないうちは試着がマストです。

 

バジュ クルンは手足首まで隠すデザインで布の面積が大きいため、サイズに違和感のあるものを着用していると少々不格好にも見えがちです。特に体のラインが分かりやすいぴったりとしたタイプのものはほとんど誤差の生じないジャストサイズが綺麗に着こなせますので、やはり試着が重要なのです。

 

また試着の際には毎回写真を撮っておくと、いくつかのお店で試着のはしごをして最後にどれにするか選ぶ際に見比べることができ、良いお買い物ができます。(私は毎回そうしています!)

 

 

暑い店内や雑多な試着室も多かったりするため脱ぎ着が面倒になる気持ちもよく分かりますが、後悔のないお買い物をするためにもやはり試着はしっかりとしましょう。

 

【ヒジャブとのコーディネートも楽しい!】

 

最後に。これは番外編というか少し上級編ですが、せっかくバジュ クルンを着てみるのなら髪を覆うスカーフ、Hijab(ヒジャブ)とのコーディネートにトライするのもおすすめです。

 

イスラム教徒じゃないのに巻いてもいいの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ヒジャブは非イスラム教徒が巻いても何ら問題はありませんのでご安心ください。

 

私がまだイスラムに改宗する前に常々思っていたことですが、バジュ クルンを着るようになって鏡を見てみるとなんとなく物足りなさを感じるのです。ある日、その物足りなさはヒジャブを巻いていないからかも、と気が付きました。

 

 

バジュ クルンは単体で着用をしてももちろん綺麗な衣装ではあるのですが、やはりヒジャブまでのコーディネートをすることで一層華やかさが際立つのは確か。町を歩くマレー系の女性達を見ても、皆さんとても綺麗に色の組み合わせをしています。

 

もしマレー系のお宅や結婚式に招待されるなどで少しオシャレにバジュ クルンを着用するような場合、せっかくならヒジャブも一緒に購入をしてみるとさらにオシャレ度がアップするし、ご招待してくれたマレーシア人からもきっと喜ばれるのではないかと個人的には感じます。

 

ヒジャブについてはこちらの記事で詳しく綴っていますので、もしよろしければ参考にしてください。

 

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【本気でバジュ クルンを買いに行くなら読んでほしい記事】

 

今回の記事は「初めてバジュ クルンを買う時に知っておきたい知識」ということで、バジュ クルンとは?という完全なる初心者さんの目線に合わせてご説明をしています。

 

お読みいただいて、「だいたい分かった!明日一人で買いに行く!」と本気モードになった方もいらっしゃるかもしれません。もし本当に買いに行ってみようと思った方はぜひ、こちらの記事にも目を通していただけると安心です。

 

当記事の前後編ではご紹介していないサイズ選びの詳細やお洗濯の注意点、そしてマレーシアらしいバティック生地を使用したバジュ クルンの選び方についてもご紹介しています。

 

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かゆいところに手が届く充実の内容になっています。この記事を熟読してからバジュ クルン ショッピングに出かければ失敗はほぼないはず!という内容ですので、ぜひご一読いただけたら嬉しいです。

 

【最後に】

 

初めてバジュ クルンを購入したいと思っている方に向けて、バジュ クルン選びの際のポイントをご紹介しました。

 

実際に自分で目にして手に取り、着てみることで分かることもたくさんあるでしょう。ぜひご自分のお気に入りの一着を見つけられるよう、少しでもこの記事がお役に立てれば幸いに思います。

 

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バジュ クルンの概要から購入、お手入れの際に知っておきたいポイントいろいろ。そして少し慣れてきた方が知りたい内容まで網羅しているまとめ記事はこちら。目的に合わせて読みたい記事に飛べますので、ぜひご活用ください!

 

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