皆様、こんにちは。
今回の記事はこのブログをリニューアルする以前となる大昔、2014年7月に公開した記事を一部リライトしています。本日の日付で再公開しますが、一部の内容は当時の公開日である2014年7月24日の文章そのままです。
再公開にあたり完全に書き換えてしまおうかとちらっと思いましたが、この当時の空気感をなくしてしまうのがどうにも惜しく感じたので、残しつつリライトをすることにしました。
当時はまだ友人関係だった現在の夫ハムザも登場していますが、かなり薄いつながりの時期だったので「ハムザさん」と呼んでいるのが個人的にはかなり面白いです(私だけでしょうけど、面白いのは!)
その点、頭の片隅に留めながら読んでいただけたら嬉しいです。
- 【イスラムのラマダン月と祝祭「Hari Raya Aidilfitri」】
- 【ハリ ラヤのお祝いに欠かせない可愛い形の料理「Ketupat(クトゥパッ)」】
- 【地域によって異なるクトゥパッの形】
- 【クトゥパッはどうやって作るの?】
- 【2014年にマレーシアから届いたクトゥパッ作り】
- 【2014年から変わったこと、変わらないこと】
- 【最後に】
【イスラムのラマダン月と祝祭「Hari Raya Aidilfitri」】
イスラム教徒達にとって大切なラマダン月。イスラム暦は月の満ち欠けによる太陰暦で進んでいますが、その太陰暦九番目の月がラマダン月となります。
最も知られていることとしては、夜明けから日没まで行う断食が代表的です。よく異教徒の方達が、イスラムの人達が断食をすることについて「ラマダンをする」と表現するシーンを見聞きしますが、正確には「ラマダン月に断食を行う」が正しい表現になります。
そして他にもこの月だけの特別礼拝があったり寄付を積極的に行うなど、イスラム教徒はこのラマダン月に善行を積み、信仰心を高めることを推奨されます。
そして、ラマダン月が明けるとそれを祝うイスラム暦のイード、マレーシアではHari Raya Aidilfitri(ハリ ラヤ アイディルフィトリ)と呼ばれる祝祭の日が訪れます!
ハリ ラヤ初日から三日間は家族で集まり、着飾って美味しいものを食べる、それはそれは賑やかで楽しく、そして国際結婚をしている私にとっては時に色々苦行も伴う(苦笑)一週間となります。
【ハリ ラヤのお祝いに欠かせない可愛い形の料理「Ketupat(クトゥパッ)」】
ハリ ラヤの文化についてお伝えすることはとにかくたくさんあるのですが、今回はこの可愛いアイテムに注目です!
ハリ ラヤを迎えるのに欠かせないKetupat(クトゥパッ)と呼ばれる、飾りも兼ねたお祝い料理です。
クトゥパッは椰子の葉をひし形に編んだ中にお米を詰めて茹でています。ハリ ラヤを始めとしてお祝いの席では欠かせないお料理で、粽のような食感。
味は特にないものからココナッツ風味のものまであり、ルンダンという牛や鶏肉のココナッツミルク煮込みに絡めていただくのが一般的です。
お料理ではあるものの、その見た目のかわいらしさからハリ ラヤの象徴的な飾りとして街中を彩る様子もとても素敵。マレーシアではラマダン月に入ると、町の至るところにクトゥパッをモチーフとしたデコレーションが登場します。
期間限定のこんな可愛いドーナッツも登場したり。
【地域によって異なるクトゥパッの形】
マレーシアでは地域によって様々な文化が混在し、同じ名称のものでも全く違うものが出て来るなんてこともよくあります。
このクトゥパッも然りで、マレー半島西側では四角い形のクトゥパッが主流。
そして、マレー半島東側(特にKedah州(ケダ州)やKelantan州(クランタン州))では三角の形のものが多く見られます。
【クトゥパッはどうやって作るの?】
このクトゥパッは基本的にまだまだ手作りが主流で、ハリ ラヤ前の実家帰省の際にはクトゥパッ作りに大忙しとなります!
2022年5月ハリ ラヤの我が義実家でのクトゥパッ作りの様子はこんな感じでした。
新月が観測されたことで、ラマダン月は終了。明日がハリラヤ初日に✨義実家に帰ってきたら、すでに帰省してる姪っ子ちゃん達がお義母さんの指導のもと、クトゥパッを作ってました!明日茹でる予定だったから大慌て🤣だけど楽しいね、こういうハリラヤは🥳
— ナオコ🌸🇲🇾/夫はマレー系🇲🇾人/🦥返信遅い人🙇♀️ (@malaysia_cinta) 2022年5月1日
Selamat Hari Raya✨🌙🕌 pic.twitter.com/dCWud6uljY
細長くさいたココナッツの葉を人の手で編んでその中にお米を入れて炊くだけ、と作る工程としてはそう多くはないのですが、全て手作りをするため時間はかかります。
【2014年にマレーシアから届いたクトゥパッ作り】
さて、ここから先は2014年に綴った内容をあえてそのままで残します。
そのクトゥパッ作りの様子を、マラッカに住む友人ハムザさんが動画で送ってくれました!
スルスルと手を動かしながら葉っぱの間隔を縮めていき、可愛らしいクトゥパッが出来上がっています!
ハムザさんは大学留学当時から13年間に渡って日本に長く暮らしていましたが、半年前についにマレーシアに本帰国。久しぶりの実家でのラマダン月とハリ ラヤを迎えることになり、実家でのんびりと楽しくハリ ラヤの準備を始めているみたいです。
私はクトゥパッは大昔に作ったことがあるのですが…、一度きりだし忘れちゃってるだろうな~と話したら、「一度作ってみたら忘れないよ。」とハムザさん。そうか、来年のハリ ラヤはクトゥパッ作りにチャレンジできたらいいな、と思ったのでした。
ハムザさんは、病気治療でマレーシアに久しく行くことができない私にこんな動画を送ってくれたり、マレーシアらしい素敵な写真をたまに送ってきてくれます。
マレーシアに行けなくても、こうやって友人たちがマレーシアの風を運んできてくれて本当に嬉しいです。ハムザさん、ありがとう!
【2014年から変わったこと、変わらないこと】
今回、義実家でクトゥパッを作る姪っ子ちゃん達を見ていて思い出した、この2014年のハムザのクトゥパッ作り動画。見返してみたら懐かしいやら、相変わらず私は不器用でこんなものは作れないやらで(笑)、長い年月をかけても私の不器用さとマレーシアへの愛の深さは変わっていなかったことに改めて気が付きました。
その一方で、2022年となる今はハムザとの関係は大きく変化しました。この記事を最初に綴った当時は純粋に友人関係だったハムザと、今は夫婦としてここマレーシアでラマダン月とハリ ラヤを迎えています。
人生は色んなことが起こるもの。きっと10年後くらいも大きく変化している自分に驚くのかもしれないですね。
【最後に】
ハリラヤのアイコン的存在である、可愛いクトゥパッを、私の思い出と共にお届けしました(笑)。皆さん、ぜひラマダン月&ハリ ラヤの時期になりましたらこのクトゥパッで彩られるマレーシアの町を楽しんでみてください。