皆様、こんにちは。
ハムザと出会ってから知った、Melaka州(ムラカ州)やJohor州(ジョホール州)のマレー系郷土料理Lempeng(レンペン)。
マレー半島の南エリアまで行かないとなかなか出会えないこのレンペンですが、私が暮らすSelangor州(スランゴル州)のBangi(バンギ)でおいしいお店を見つけましたので、今回ご紹介します。
- 【マラッカの郷土料理Lempeng(レンペン)とは?】
- 【マレータウン・バンギでレンペンが食べられる「Sani Roti Canai」】
- 【レンペンの種類・楽しみ方】
- 【家族経営の魅力!レンペンを焼くお父さんの人柄も人気】
- 【最後に】
【マラッカの郷土料理Lempeng(レンペン)とは?】
冒頭にてご紹介した記事で詳しく解説はしていますが、レンペンがどんな料理か分からないという方にむけて簡単にご説明。
ココナッツと小麦粉をミックスした生地をパンケーキのように薄く焼いたもの。もちっとした食感はRoti Canai(ロティ チャナイ)と似た部分もありますが、ロティ チャナイよりはあっさりとした味わいで主に朝ご飯として食べることが多いです。
ムラカ州やジョホール州で食べられていることが多く、KL(クアラ ルンプール)やKLより北では見る機会が少ない料理。
1998年から幾度もマレーシアのあちこちを旅していた私ですが、ムラカ州も何度も行っているにも関わらずずっと知ることはなく、まだハムザと友人関係だった2014年にムラカ州のマレー系が多く暮らすカンポン(田舎)を案内してもらった際に初めて食べました。私はロティ チャナイよりもこのレンペンの味が気に入ってしまい、これ以降大好物に。
まさかこの時は、数年後に自分がこの人と夫婦になるとは思ってもいませんでしたが(笑)。
マレーシアの朝ご飯の定番ロティ チャナイもおいしいですが、レンペンはロティ チャナイよりも油分が少なくさっぱりしているからか、食後にあまりもたれず罪悪感も少ないことも気に入っている理由のひとつです(笑)。
【マレータウン・バンギでレンペンが食べられる「Sani Roti Canai」】
マレーシアに引っ越してきてから、自宅の近所でこのレンペンが食べられるところはないかと探してみたら。なんとありました!
KLから車で40分ほどのマレー系が多く暮らす町バンギにある市場「Pasar Basah Bandar Baru Bangi」(Bandar Baru Bangi市場)。この市場の横にある食堂エリアに店を構える「Sani Roti Canai」です。
開放感にあふれる食堂エリアの一角にお店はあります。
隣接の市場が豚肉などを扱わないハラールの市場ということで、基本的にお店も訪れる人もほぼマレー系という完全なるマレーエリアです。たまに、本当にたまーに華系の方がいたり、日本人も私や友達がたまにはいたりしますが(笑)、外国人の姿はまず皆無なローカルエリアです。
【レンペンの種類・楽しみ方】
▶いちおしはバナナ入りのレンペン ピサン
レンペンは基本の生地だけで焼かれたシンプルなものもありますが、私がこちらのお店でおすすめしたいのは、バナナ(ピサン)がたっぷり練りこまれたLempeng Pisang(レンペン ピサン)です。
焼き色が食欲をそそり、はしっこから溶けてはみ出てしまっているバナナもおいしそうです。
火を通すことで生地のなかで甘いバナナがとろりと溶け、レンペンのもちっとした生地との相性が抜群です。
▶ココナッツフレーク入りのレンペン クラパもおいしい
バナナ以外でもう一つおすすめしたいのがココナッツフレーク(クラパ)が練り込まれた、Lempeng Kelapa(レンペン クラパ)。
ほんのりとした甘みがおいしく、口に含むと生地にたっぷりと挟まれたココナッツフレークの食感が楽しめます。
▶カレーをつけながらいただく
ロティ チャナイと同様に、必ずさらさらのカレーが添えられてきます。このカレーの味も実は重要。
バナナ入りなどの甘いレンペンとの相性もとてもよく、そしてこの店のカレーがおいしいこともあり、ついつい付けすぎてしまいます。
【家族経営の魅力!レンペンを焼くお父さんの人柄も人気】
こちらのお店はファミリー経営で、主にお父さんがレンペンやロティ チャナイを焼き、お母さんや娘さん息子さんがその他のNasi Lemak(ナシ ルマッ)などの食事やドリンクのサーブしています。
手際よくレンペンやロティ チャナイを焼くお父さん。次々と訪れるお客さんにも常連さんが多いようで、皆さんから話しかけられてはにこにこと話している姿が印象的です。
家族全体の仲までは知りえませんが、少なくともご夫婦の仲はよく、オーダーを取ったりサーブしたりと大忙しなお母さんもいつもとても明るく話しかけてくれます。わが家近所ということもあり頻繁に訪れているので覚えていただき、あれこれ話しかけてくれることもとても嬉しいです。
一年ほど前には皆さんでおそろいの店名ロゴが入ったユニフォームも作られていました!
この日はおそらく息子さんが鉄板コーナーを担当。この店に通うようになってから6年以上が経過していますが(2025年現在)、だんだんと息子さんが鉄板の前に立つことも増えてきました。暑いなかロティ チャナイやレンペンを大量に焼くことはかなりは重労働ですよね。
【最後に】
バンギでいただけるおいしいレンペンがいただけるお店「Sani Roti Canai」をご紹介しました。
個人的にこちらのお店で一番食べていただきたいものは今回ご紹介したバナナ入りレンペン ピサンですが、それ以外のメニューのロティ チャナイやナシ ルマッもおいしいです。そしてとてもおいしいのに安いことも魅力の、地元の人たちに愛されているお店です。
ムラカ州まで行かずともマラッカ郷土料理がいただけるこちらのお店、機会があればぜひ訪れてみてください。